・上着の袖に腕を通しづらい
・服を脱ぐときに肩がズキッとする
・ズボンを履くときにふらつく
・着替えだけで疲れる
・朝の支度が少し憂うつになってきた
そんな悩みを抱えている方は少なくありません。
「ズボンを履こうと足を上げたときにバランスを崩しそうになる」
「上着の袖に手を通すのが苦痛」
「腕が後ろに回らなくて、服を脱げない」
年齢を重ねると、こうした“日常の着替え動作”がだんだんと大変に感じられるようになります。
特に肩関節に問題を抱えている方にとって、衣服の着脱は思った以上に難しい動作です。
どうして着替えで肩が痛くなるのか?|3つの原因を解説
① 腕を後ろに回す動作での負担(肩の内旋+伸展)
上着の袖を通したり、下着のホックをとめるときには、
肩を後ろに引く・内側にねじるという動作が求められます。
これが「拘縮(こうしゅく)」=関節が硬くなる状態になっていると、強い痛みや引っかかり感が出やすくなります。
② 服を引っ張る力で肩関節がズレる
服を脱ごうとしたとき、つい“勢いで引っ張って”しまうことがあります。
この動きが肩のインナーマッスル(腱板)や関節包に負担をかけ、痛みの原因になることも。
③ ズボン着脱時の前かがみ姿勢での腕の支持
意外かもしれませんが、ズボンを履くときに体を支える手の置き方も肩への負担になります。
テーブルや膝に手をつくことで、肩関節に体重がかかって痛みを誘発してしまう場合もあるのです。
着替えが痛くない工夫|“姿勢”と“道具”でできること
✅ 1. 前屈姿勢で着替える
腕が後ろに回らない場合は、前かがみになって肘を膝にのせるように固定してから腕を動かすことで、肩の負担を減らすことができます。
例:
髪を結ぶ/エプロンの紐を結ぶ → 立ったままではなく、座って前かがみになりながら行う
✅ 2. 前開きの服・上着を選ぶ
ボタンやファスナー付きの前開きの服を選ぶことで、腕を後ろに回す必要がなくなり、肩に優しい生活が可能になります。
特に、
- マジックテープ付きの服
- 袖口が広めで柔らかい素材の上着
などは、着脱しやすくストレスが少ないためおすすめです。
✅ 3. ズボンの履き方も工夫
ズボンを履くときには椅子に座って行うのが基本です。
バランスを崩しやすい人は、背もたれ付きの椅子+手すりや壁を支えにすることで、転倒リスクも減らせます。
✅ 4. 「脱健着患」の原則で着替える
肩に痛みがある場合、着替えの順番もとても重要です。
理学療法や作業療法の現場ではよく使われる考え方として、
**「脱健着患(だっけんちゃっかん)」**という順序があります。
- 脱ぐときは元気な方から(=健側)
- 着るときは痛い方から(=患側)
この方法なら、痛みのある側の腕を無理に動かさずに済むため、肩の負担を最小限に抑えられます。
たとえば:
- 上着を脱ぐとき → まず元気な方の袖を抜いてから、痛い方をゆっくり抜く
- 着るとき → まず痛い方の腕をそっと袖に通してから、元気な方の腕を入れる
これだけで、肩の動きに不安がある方もスムーズに着替えられるようになります。
介護の現場でもよく活用される知識ですが、ご自身でのセルフケアにもとても役立ちます。

実際には、
・背中の硬さ
・猫背姿勢
・体幹の不安定さ
・股関節の硬さ
・バランス能力の低下
なども着替え動作に影響します。
実際に、
「上着を脱ぐのが怖かった」
「袖に腕を通すだけで痛かった」
という方でも、
・姿勢の調整
・肩甲骨の動き改善
・着替え方法の工夫
を行うことで、日常動作がラクになるケースがあります。
セルフケアのすすめ|肩甲骨から動かす習慣を
肩の可動域を広げたいとき、いきなり肩関節を動かすのではなく、肩甲骨からじわっと動かす体操が有効です。
おすすめは…
- タオルを使った肩回し
- 四つ這いでの肩甲骨リズム体操(軽く前後に揺れる)
- 椅子に座って両手を膝に置き、肩を前後にストンと揺らすように動かす
どれも痛みの出ない範囲で、呼吸を止めずに行うことがポイントです。
着替えで肩が痛いときによくある質問(FAQ)
Q. 四十肩でも服を着替えて大丈夫ですか?
痛みの程度によりますが、無理のない範囲であれば着替え動作そのものが悪いわけではありません。
ただし、
・勢いよく服を引っ張る
・痛みを我慢して腕を後ろへ回す
・急いで着替える
といった動きは、肩への負担を強めてしまうことがあります。
痛みが強い時期は、
・前開きの服を使う
・座ってゆっくり着替える
・「脱健着患」を意識する
など、肩にやさしい方法へ切り替えることが大切です。
Q. 痛い肩も動かした方がいいのでしょうか?
完全に動かさない状態が続くと、肩まわりがさらに硬くなってしまうことがあります。
ただし、「痛みを我慢して無理に動かす」のは逆効果になることもあります。
おすすめなのは、
・痛みの少ない範囲で動かす
・肩だけでなく肩甲骨も一緒に動かす
・呼吸を止めずに行う
といった“軽めの動き”です。
「どれくらい動かしていいかわからない」という場合は、専門家へ相談するのもおすすめです。
Q. 痛い側から着るのはなぜですか?
痛みのある肩を無理に大きく動かさないためです。
服を着るときに先に痛い側(患側)へ袖を通しておくことで、肩を後ろへ引っ張る動きが少なくなり、負担を軽減できます。
逆に脱ぐときは、元気な側(健側)から抜くことで、痛い肩への負担を減らしやすくなります。
これはリハビリや介護の現場でもよく使われる方法です。
Q. 肩だけでなく、他の部分も関係していますか?
はい。実際には肩だけでなく、
・背中の硬さ
・猫背姿勢
・体幹の不安定さ
・股関節の硬さ
・バランス能力の低下
なども着替え動作に影響します。
特にズボンの着脱では、「片脚立ち」が必要になるため、下半身や体幹の影響も大きくなります。
肩だけを揉んでも繰り返す場合は、全身の使い方が関係している可能性があります。
Q. ズボンを履くときにふらついて怖いです。どうしたらいいですか?
まずは「立ったまま履かない」ことが大切です。
おすすめは、
・背もたれ付きの椅子に座る
・手すりや壁を支えにする
・滑りにくい床環境にする
といった方法です。
特に高齢の方では、着替え中の転倒が大きなケガにつながることもあります。
「まだ大丈夫」と無理をするより、“安全にできる方法”へ変えていくことが大切です。
“着替えに痛みを感じる”という小さな変化こそ、体のサイン
着替えがしにくい。
その小さな困りごとは、体からの“異変のサイン”かもしれません。
「年だから仕方ない」と我慢するのではなく、
体の使い方を見直したり、日常動作に工夫を加えたりすることで、痛みの出にくい生活を取り戻すことが可能です。
ほんの少しの工夫が、あなたの毎日を変えるきっかけになるかもしれません。
「着替えがしづらい」
それは単なる“年齢のせい”ではなく、
体の動きや姿勢の変化が関係していることがあります。
つくば桜日和整体では、
・肩の動き
・肩甲骨
・姿勢
・日常動作
・体の使い方
まで含めて確認しながら、生活しやすい体づくりをサポートしています。
「最近、着替えが少しつらい」
そんな方はお気軽にご相談ください。


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