首こり・肩こりが治らないのは「寝る姿勢」が原因かも?|頸部前方偏位と枕の関係

姿勢と身体の使い方

◆ 首こり・肩こりが治らない…原因は「寝る姿勢」かも?

「整体に通っても、また首がこる」
「朝起きたときから肩が重い」

こういったお悩みがある方に共通するのが、寝るときの姿勢や枕のクセです。

実は、寝ている間の姿勢は、首の緊張を大きく左右します。
特に、**頸部前方偏位(けいぶぜんぽうへんい)**の傾向がある方は要注意です。


◆ 頸部前方偏位とは?寝ている間も影響を受けている

「頸部前方偏位」とは、首が前に出た状態のこと。
現代人の多くが、スマホやパソコンの影響でこの姿勢になっています。

この状態が続くと、

  • 首の後ろ側の筋肉が常に引っ張られる
  • 寝ている間も筋肉がリラックスできない

といった状況に。

つまり、**眠っていても“首が休めない”**状態が続いてしまうのです。


◆ よくある寝姿勢のクセとその影響

いくつかの例をご紹介します。

✅ 高すぎる枕を使っている

→ 首がさらに前に出る状態に。頸部前方偏位を助長。

高すぎる枕が「楽」に感じるのは、首肩に緊張があるからかも?

日頃から首こりや肩こりを感じている人の中には、「高めの枕の方がなんとなく楽」「低いと落ち着かない」という方が少なくありません。

でも実はこれ、緊張状態の体が“高い枕の角度”に慣れてしまっているだけの場合が多いのです。

例えば、

  • デスクワークやスマホの姿勢で、首が前に出るクセがある
  • 肩や背中がこわばって、首の後ろが縮こまっている

こうした状態だと、仰向けに寝ても自然な首のカーブが作れず、少し首を持ち上げた“高めの枕の角度”の方が落ち着くように感じてしまいます

でもそれは本来の自然な寝姿勢ではありません。
むしろ高い枕によって、さらに首の後ろが詰まり、朝起きたときに首のこりやハリを悪化させてしまうことも。


「高い枕=安心」ではないと知ろう

高めの枕が落ち着くのは、

  • 体が緊張しているサイン
  • 正しい寝姿勢を体が忘れている状態

と考えると、自分に合った枕の高さを見直すきっかけになるかもしれません。

✅ 横向きで顔を下に向けて寝ている

→ 首がねじれて背骨全体にもストレス。
横向きで寝ること自体は悪くありませんが、枕の高さや抱き枕の有無で首や肩に負担がかかりやすくなります。
頭が下がると首が曲がり、肩の圧迫も増えやすくなるため、肩幅に合った高さの枕や抱き枕を使うことが大切です。

✅ うつ伏せ寝が多い

→ 頭を左右どちらかに向けることで、首に強いねじれが発生。
うつ伏せ寝は首を左右どちらかにひねった状態が長時間続くため、首の関節や筋肉に強いストレスがかかります。
特に朝起きて首が痛い方は、無意識にうつ伏せになっていることが原因の場合も。できるだけ避けたほうが無難な寝姿勢です


◆ 自宅でできるセルフチェック

  • 朝起きたときに首の後ろがこっている・張っている
  • 日中よりも寝起きの肩こりが強い
  • 枕が合っていないと感じることが多い

これらに当てはまる方は、寝る姿勢を見直すことで改善が期待できます。


◆ 今日からできる!寝姿勢の工夫

✅ 枕は**「首の後ろが支えられているか」**を重視
→ 高さよりもフィット感が重要です。

✅ 仰向け寝を基本にする
→ 顔が正面を向いていることで、首のねじれが最小に。

✅ 肩の下にバスタオルを敷いてみる
→ 肩が沈み込むことで、首がリラックスしやすくなります。


◆ 「治療しても戻る」方は、寝姿勢から見直そう

頸部前方偏位の人ほど、寝る姿勢のクセが原因で治りづらくなっています。

「しっかりほぐしても、また戻る」
そんな方こそ、毎晩の寝姿勢を整えてみてください。

日常生活と同じくらい、就寝中の姿勢も重要です。

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