スーパーの駐車場まで、両手に買い物袋。車に積んで、家に運んで、冷蔵庫にしまい終わるころには肩がズーンと重い。つくばは車移動が多いぶん、「袋を持って歩く距離は短いのに、なぜか肩にくる」という方が多いです。
「右肩が痛くて、両手でものが持てなくて。買い物のときや、洗濯物の籠を運ぶときが特につらくて」
そうおっしゃって来られた方がいました。
評価すると、炎症のサインもあり、肩甲骨まわりもかなりかたくなっていました。まずは「頑張らないこと」をお願いしました。洗濯物は一度に全部干さず分けて、物干し竿の高さを腕が楽に届く位置に下げてもらう。しばらく不便を受け入れてもらう期間でした。
「これならできるかも、と思いながらやっていました」
そうおっしゃっていたのを覚えています。少しずつ炎症が落ち着いて動きが出てきてから、荷物の持ち方を一緒に確認していきました。腕だけで頑張る持ち方から、体に寄せて体幹で支える持ち方へ。「こうするとだいぶ違う」と感じてもらえることが多いです。
原因は、袋の重さそのものより持ち方にあります。同じ5kgでも、持ち方しだいで肩の仕事量は数倍変わります。
重さより「持ち方」が肩の負担を決める
試しに、2Lのペットボトルを体に抱えるように持ってみてください。次に、腕をピンと伸ばして体から離して持ってみる。同じ重さなのに、離した瞬間にぐっと重くなります。
これは、てこの原理です。荷物が肩から遠いほど、肩は何倍もの力で支えることになります。
さらに、肘が伸びきったまま提げると、筋肉ではなく関節や腱に「ぶら下げる」形になります。片側だけで持てば、反対側の首まで緊張します。つらくなる持ち方の三拍子は「遠く・肘伸ばし・片側だけ」です。
今日から変える、3つの持ち方
1. 「提げる」より「抱える」に近づける
袋は手でぶら下げず、前腕(肘から先)に掛けて体に寄せます。お米や飲み物など重いものは、両腕で抱えるのがいちばん肩にやさしい持ち方です。
2. 肘を軽く曲げる
肘がわずかに曲がっているだけで、筋肉がクッションとして働けます。伸びきった腕は、見た目は楽そうでも、肩の付け根に直接負担が届きます。
3. 左右に分けて、途中で持ち替える
1つの重い袋より、2つに分けて左右で持つほうが楽です。片側しかない場合は、玄関までの間に一度は持ち替える。「いつも同じ側」をやめるだけで、体のかたよりが減ります。
なお、店内ではカートを使えるのに、駐車場までの数十メートルをがんばってしまう方が多いです。カートで車まで運べるお店では、遠慮なく使ってください。
買い物のあとの2分ケア
- 両肩を耳に近づけるように引き上げて、ストンと落とす ×10回
- 腕を前に伸ばし、手のひらを下にして、反対の手で指先を軽く手前へ ×15秒(前腕が伸びます)
荷物をしまい終えた直後にやると、張りが残りにくくなります。
「袋が持てないほど痛い」は、別のサインです
持ち方を変えても、袋を持った瞬間に肩がズキッと痛む。夜になるとうずく。その場合は、疲れではなく四十肩・五十肩の入り口の可能性があります。
実は「買い物袋がつらくなった」は、四十肩に気づくきっかけとして非常に多い場面です。2週間以上続くようなら、一度肩の状態を評価させてください。手や腕のしびれを伴う場合は、先に整形外科へどうぞ。
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買い物は毎日のこと。だからこそ、持ち方を変える効果も毎日積み重なります。まずは今日の帰り道、袋を前腕に掛けて体に寄せるところから。
この症状を根本から見直したい方へ


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