肩こりの相談で生活を伺うと、かなりの確率で出てくるのがスマホ時間です。「スマホ首」という言葉は広まりましたが、なぜスマホ首が「肩」のこりを悪化させるのか、その経路を知っている方は少ないと思います。
スマホ首から肩こりへの、3ステップの経路
ステップ1:頭が前に出る。低い画面を見続けることで、頭(約5kg)が肩より前へ移動します。首の自然なカーブは失われていきます(これがいわゆるスマホ首・ストレートネックです)。
ステップ2:肩の上の筋肉が「ロープ役」になる。前に出た頭は、放っておけば落ちてしまいます。それを後ろから引き止める役を、首から肩の上に広がる筋肉が担当します。肩こりの「こる場所」そのものです。
ステップ3:ロープ役が終わらない。スマホを見ている間じゅう、この筋肉は引っ張り続けます。1日3時間なら、3時間の綱引きです。もともと肩こりがある方は、そこへ毎日追加の残業が乗る。これが「スマホで肩こりが悪化する」の正体です。
自分の「スマホ首度」を知る
- スマホを見終わったとき、首を起こすと詰まる感じがする
- 気づくと画面が、おへその高さまで下がっている
- 横からの写真で、耳が肩より前にある
- 夕方、肩の上の筋肉を押すと硬い縄のよう
当てはまるほど、スマホ姿勢が肩こりの供給源になっています。詳しいチェック方法はセルフチェックの記事でどうぞ。
スマホをやめずに、経路だけ断つ
スマホ時間を減らせれば理想ですが、現実的ではありません。狙うのは、ステップ1の「頭が前に出る」を防ぐことです。
- 持つ手の肘を、反対の手で下から支える(画面が自然に目の高さへ上がります)
- ソファでは、肘掛けやクッションに腕を預けて画面を上げる
- 長い動画は、スマホスタンドで目の高さに固定して「持たずに見る」
- 見終わったら、後頭部を壁に当てて頭を背骨の上に戻す(10秒)
いちばん効くのは最初の「肘を支える」です。道具もお金も要らず、今この記事を読みながら試せます。
すでに悪化してしまった肩こりへ
スマホ首が定着している方の肩こりは、揉むだけでは戻りが早いのが特徴です。頭の位置という供給源が残っているからです。
当院では、首・肩の状態と一緒に、頭の位置や目線のくせまで評価して、供給源ごと減らす計画を立てます。スマホの悪影響の全体像はスマホ姿勢の5つの悪影響もあわせてどうぞ。
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スマホと肩こりの縁は切れなくても、経路は断てます。まずは肘をひとつ、支えるところから。
この症状を根本から見直したい方へ


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