「寝ていると肩がズキズキして目が覚める」
「寝返りを打とうとすると激痛が走る」
こうした夜間の肩の痛みは、「夜間痛(やかんつう)」と呼ばれ、
四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)の典型的な症状でもあります。
■ なぜ夜に痛くなるの?
夜間痛が起こる背景には、以下の要因が関係しています。
- 横になることで血流が低下し、炎症物質が滞留しやすい
- 肩の安定性が低下していて、小さな動きでも痛みが出る
- 寝返りによって痛む角度に無意識に動いてしまう
つまり、日中は我慢できた痛みが、夜は強く出やすくなる構造があるのです。
■ 対策①:痛みの強い時期は無理しない
急性期(痛みの強い時期)は炎症があるので、無理に動かすのではなく、
**“痛みの出ない位置で安静に保つ”**ことが大切です。
✅ 横向きになる場合は、抱き枕やクッションで腕を支える
✅ 仰向けでは、腕の下にバスタオルを入れて高く保つ
こうした寝姿勢の調整が、夜間痛の軽減に役立ちます。
■ 対策②:日中に軽い運動と温めケアを
炎症を悪化させない範囲での軽い肩甲骨運動やストレッチ、
お風呂で温めることも血流改善につながり、夜の痛みを和らげる助けになります。
- 肩甲骨を軽く回す「ぐるぐる体操」
- 肩甲骨寄せ運動(肩甲骨を引き寄せて戻す)
- 痛みのない方向への振り子運動も効果的
■ まとめ
夜間痛は、「肩関節の炎症」「動かしにくさ」「姿勢の崩れ」などが絡み合って起きます。
無理に動かさず、痛みの出ない範囲でのケアと寝姿勢の工夫を行うことで、
少しずつ症状を和らげていくことが可能です。
「眠れないほどの肩の痛み」は、放っておかず早めに対応を。
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