夜に肩が痛くって眠れない日が続いているあなたへ

肩の痛みと対策

また今夜も、肩の痛みで目が覚めるんだろうか。布団に入る時間が、少し憂うつになっていませんか。

夜の肩の痛みで眠れない日が続くと、削られるのは体力だけではありません。「いつまで続くんだろう」という不安が、心に静かに積もっていきます。この記事は、その両方に向けて書きます。

まず知ってほしいこと——それは、よくある症状です

夜になると肩が痛む「夜間痛」は、四十肩・五十肩の経過でとても多くの方が通る症状です。あなたの肩が特別おかしいわけでも、悪化の一途というわけでもありません。

そして、夜に痛みが強くなるのには仕組みがあります。使いすぎた筋肉の緊張が夜も抜けないこと、眠りに入るときの体の切り替わり、寝る姿勢の圧迫。詳しくは夜間痛の仕組みと対処法にまとめました。

眠れない夜が続くと、何が起きるか

睡眠が削られると、痛みはより強く感じられるようになります。痛みで眠れない→睡眠不足で痛みに敏感になる→さらに眠れない。この悪循環が、夜間痛のいちばんの厄介さです。

だから「痛みを我慢して眠る」より、眠りを守る工夫を先にすることが、回復への近道になります。

肩こりは、原因がひとつとは限りません。全体像は肩こりを生活習慣から改善する|症状別ガイドにまとめています。

今夜の眠りを守る3つ

  • 痛い側を下にして寝ない(これだけは徹底)
  • 抱き枕やたたんだ布団に腕を乗せて、腕の重さを預ける
  • 寝る前に、長くゆっくり息を吐いてから目を閉じる

それでも目が覚めてしまった夜は、無理に寝ようと焦らなくて大丈夫です。一度起きて、腕をタオルに乗せ直して、吐く息を数回。「眠れない自分」を責めないことも、立派な対処です。

我慢の目安——2週間です

工夫をしても夜の痛みで眠れない日が2週間以上続くなら、我慢を続ける段階ではありません。

強い炎症が疑われる場合、整形外科で炎症を抑える治療(薬や注射)を受けると、夜が一気に楽になることがあります。眠れるようになってから、肩の動きと生活の立て直しを当院がお手伝いする。この分担が、いちばん早く楽になる道です。

ひとりで耐えないでください

夜の痛みは、日中の痛みより孤独です。家族が寝静まった家で、ひとりで痛みと付き合っている方を、私はたくさん見てきました。

たとえば、農作業をしていた方。

「農作業で痛めたんだろうから、そのうち治るかなって思って。湿布貼りながら様子見てたんです」

でも痛みは引かず、作業を続けるうちに炎症を繰り返してしまい、夜も眠れない状態になっていました。

「とにかく痛くなく眠りたい。昼間も眠くなっちゃって、ソファでうとうとしてしまって。肩が心配で作業もしづらくて、一日が勿体なく感じる」

そうおっしゃっていたのが印象に残っています。

病院に勤めていた頃にも、似たような経験をした方を見てきました。痛くなるたびにステロイド注射を打ってもらって、「また痛くなったらまた打てばいい」と思っていた方。ある日、担当の医師から「そう何度もできない」と言われて、はじめてリハビリに取り組むことになりました。そのときにはすでに、筋肉の断裂と萎縮が進んでいて、日常生活で使えるようになるまでに1年半以上かかりました。

「もう少し早く来ればよかった」という言葉を、何度聞いてきたかわかりません。だからこそ、眠れない夜が続いているなら、ひとりで抱えないでほしいと思っています。

「まだ我慢できるから」と後回しにせず、話だけでも聞かせてください。眠れているかどうかは、初回の評価でも必ず伺う、大事なサインです。

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今夜が少しでも楽に眠れる夜になりますように。まずは、腕の置き場をひとつ作るところから。

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