■ 階段の降りで不安定さを感じる人へ
階段を降りるとき、足がガクッとなったり、身体がふらつく感じがしたことはありませんか?
特に高齢者や膝に不安のある人は、「階段を降りるのが怖い」と感じる場面も多いです。実はその多くが足腰の弱さではなく、「降り方のコツ」を知らないことが原因になっています。
今回は、階段を降りるときに意識したい安定した動き方と、自宅でできる簡単な練習をご紹介します。
■ よくある階段の降り方のクセ
こんな降り方、思い当たりませんか?
- 足をまっすぐ前に出して、つま先から降りてしまう
- 歩幅が狭くて、バランスを取りづらい
- 降りながら身体が左右に揺れる
- 手すりに体重を頼りすぎている
これらのクセは、**「不安定な重心移動」**を引き起こし、膝への負担や転倒のリスクにつながります。
■ 階段を安定して降りるための3つのコツ
① 少し足幅を広く取って降りる
足をやや外側に開いた“安定した幅”で立つことで、左右のブレが減りやすくなります。
幅を広げることで骨盤が安定しやすく、ふらつきも軽減します。
② つま先からではなく「足裏全体」で接地
足裏をまっすぐ下に“置く”イメージで、重心を落ち着かせながら降ります。
つま先から踏み込むと膝が前に流れやすく、不安定になりがちです。
③ 身体をやや前傾に保つ
重心が後ろに残ると不安定になるため、軽く前傾して「次の段に重心を移す」感覚を持つと安定します。
■ 自宅でできる練習|下り動作の安定トレーニング
椅子を使ってできる簡単な練習です。
【段差を使ったステップダウン練習】
- 10〜15cmの段差(雑誌やブロックでも可)に片足を乗せる
- 反対の足をゆっくり下ろす(つま先からではなく足裏全体)
- 身体がぶれないよう、膝とつま先が正面を向くように意識
→ 両足交互に10回ずつ
無理のない範囲で、ブレずに静かに下ろせるようになると、階段の降りが格段に安定してきます。
■ まとめ|「少し広めの足幅」と「重心の意識」で降り方は変わる
階段を降りるときの不安定さは、筋力よりも「意識の向け方」が大きな影響を与えます。
- 少し広めの足幅で足元を安定させる
- つま先からではなく足裏全体で着地
- 軽く前傾して重心をスムーズに移動
この3つを意識するだけで、階段の降りが驚くほど楽になる方も多いです。
「年齢だから仕方ない」とあきらめず、一度試してみてくださいね。


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