「料理をすると肩がつらくなる」
「重い鍋を持ち上げたときにズキッとする」
そんな声、患者さんからよく聞きます。
実は、調理中の“持つ動作”は肩関節や肩甲骨に大きな負担がかかるのです。
今回は、なぜ重い調理器具で肩が痛くなるのか、どうすれば負担を減らせるのかを解説します。
肩が痛くなる理由は「姿勢」と「支え方」にある
重い鍋やフライパンを持つときに多くの人がしている動作は…
- 腕を前に突き出して鍋を持つ
- 片手だけで鍋を持ち上げる
- 身体から遠く離れた位置で物を持つ
これらはすべて肩の前側(三角筋や肩甲骨周囲)に強い負荷をかける動きです。
とくに腕を体から離した状態での持ち上げ動作は、肩関節を支える筋肉にとってはかなりの負荷になります。
肩の負担を軽減するコツ3選
① 体に近づけて持つ
物を持つときはなるべく体に引き寄せて持つこと。
それだけで肩関節への負担が大幅に減少します。
② 両手で持つ
片手で鍋を持とうとすると肩が傾いて緊張しやすくなります。
両手を使ってバランスよく支えると、体幹も使えて負担が分散します。
③ 台にスライドして置く
鍋を持ち上げて移動させるより、一度キッチンの作業台にスライドさせて動かすだけでも、負荷をかなり軽減できます。
調理前後におすすめのセルフケア
🔹肩をすくめて脱力
両肩をギュッとすくめて5秒キープ→一気に脱力。
これを3〜5回繰り返すことで肩まわりの緊張がほぐれます。
🔹腕回し運動
肘を軽く曲げて前から後ろへゆっくり回します。
肩甲骨がしっかり動くと、肩への負担が和らぎます。
まとめ|調理中の肩痛は「使い方」で防げる
料理は日常生活の一部。
毎日の中でちょっとした工夫や意識の持ち方だけでも、肩の疲れや痛みは大きく変わります。
もし、普段から肩こりや痛みが慢性化しているようであれば、姿勢や肩甲骨の動きを見直す必要があるかもしれません。
セルフケアに加えて、専門家のアドバイスを取り入れるのもおすすめですよ。
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